巨木を目指して更に奥へ奥へ進むと、「大平原」と呼ばれる草原に辿り着く。
ここは、中島の中心になる場所だ。
ここでもエゾシカに遭遇!
エゾシカは、3つの群れを作って生息している。
ここで遭遇したエゾシカは、大平原左方向の山から現れた群れ。
私たちが近づくとすぐに山へ駆けて逃げて行った。
この草原をよ〜く見ると直径5mm程の小さな黄色いカタバミの花が咲いていた。
不思議とこの時季に小さなタンポポも咲くという。
何故こんなにミニチュアなのか?と、聞くと「 中島に生息する植物も生きていく為に様々な知恵があり、エゾシカ等の動物に食べられないよう花や草の茎が極端に短く小さいんです。」と、小川さんは、話す。
自然の生命力には、驚かされる。
草原を歩くとバタバタッと大きなトノサマバッタ(体長10p:右写真)が飛び交っていた。
正しくここは、人の手が入らない大自然の真っ只中にあると言えよう。
大平原から約300m進むと目的地である巨木アカエゾマツが高々と聳え立っていた。
思わず「でかい!」と、驚く!
樹齢およそ300年、幹の直径は、2m以上ある。
はるか昔から島を見守っている主なのだろうか?
エゾシカが辺りの草を食べてしまった為、アカエゾマツの根元からは根が剥き出しになっている。
この巨木をいつまでも大切にしていく為に、木の周りにエゾシカを寄せ付けない為の柵を設けようという案が出ている。
皆さんもお越しの際は、根を傷つけないよう注意したい。
この巨木左手奥にクロスズメバチの巣があるので、臭いのする食べ物や香水は、刺激を与えてしまうので要注意!とのこと。
巨木の前から、南方向に洞爺湖が望め、記念撮影をするのもよいだろう。
帰りは、同じルートを辿るが、逆方向に見る周りの景色には、新たな発見が多い。
生命を終えて倒木した木は、次の生命の為の台所となるのだ。
幹にコケが生え、その上にトドマツやカラマツの種が落ち、やがて芽生え、新たな生命が誕生する。(左写真)
右の写真は、倒木した木を利用して成長した木である。
根の下には、太古に倒れた大きな木があった。
森林は、これを繰り返して形態を保っているわけだ。
私たちは全く気がつかなかったが、帰り道の所々に穴が開いている。
手をかざしてみると、なんと不思議!ひんやり冷たい空気が噴き出してくる。
温度を測ってみると外気温18度に対して穴の中は、なんと5度!
天然クーラーか?
この冷気で真夏の暑い日でもこの辺りは、ひんやりとしている。

小川さんの話によると「原因は、未だ解明されていない。」と、言う。
全く不思議な穴だ!
トレッキング終了後は、遊覧船が着船するまで島内にある森林博物館を見学するのもオススメ!
噴火によって現在の洞爺湖ができるまでの解説や中島に生息する動物についての他、湖畔の歴史を知ることができる。
中島トレッキングは、10月31日まで体験することができる。

こんな撮影ポイントもあるよ!
この中島トレッキングツアーを兼ねた宿泊プランは、こちらで予約ができます。
是非、利用してみるのもいかがでしょうか?
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